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地無し尺八に魅せられた!~遠藤善博先生の講座(2012.2.4)に参加して [日記(2012.2~)]

地無し尺八。
時々耳にするけど、地の無い尺八って何のこと?
と、ずっと思っていた。

竹の内側に漆を塗っていない尺八のこと。
そうとわかってみれば、ああ、そういう尺八があるんだと合点が行くが、日常的に尺八奏者と一緒に演奏していると、逆に、尺八の内側に漆が塗ってあるのは当たり前で、縫っていない尺八があるなんて、思ってもみなかった。

OH!ジーンズのリーダー大畠良則は尺八の名手。
日常的に一緒に演っているので尺八の音は私にとって生活の一部になるほど身に染み込んでいる。
でも、篠笛奏者の私は尺八は吹かないし、吹けない。

家に、借り物の木製の尺八や、歌口が少し欠けたもらい物(借り物なのかな?)の尺八や、塩ビ管で作った(これまたもらいもの)の尺八はある。
たま~に吹いてみることもある。音はかろうじて出る。
でも、尺八で演奏となると道が遠すぎる。
篠笛よりもはるかに太くて長いから、手の小さい私にとって尺八はかなりシンドイ。

何でも楽して気持ちよ~く演奏したい。
楽器は演奏してシンドイということはありえないし、あってはならない。
歌もしかり。
しんどい音楽はありえない。本来楽~~であるはずだ。
というのが私の考え。

そしてまた、尺八と篠笛とでは、吹く時の口のカタチが微妙に違うようで、尺八をしばらく吹いてから篠笛を吹こうとすると、すぐには音が出ない。
二兎を追って篠笛まで音が出なくなるのは怖い・・。


尺八は、吹けたらいいなあとは思いながら、シンドイのと怖いのとで、手が出せなかった。

ところが。

先週の土曜日の遠藤先生の講座に参加した時のこと。

世界から再発信されるか 日本の伝統文化 ~ロンドン大学で尺八の講師を体験して~
http://otogura.blog.so-net.ne.jp/2012-02-01-10

ホールの壁際に先生の所有する地無しの尺八(短いものから長いものまで)がズラリと並べてあって、「自由に手に取って吹いてよい」と書いてある。
私はもう、引き寄せられるみたいに手にとって、おそるおそる息を吹き込んでみた・・・。

その時はまだ、地無し尺八というものが、内側に漆を塗っていない尺八とは知らずに。

え、この響きは何?この共鳴、なんか気持ちいい。
演奏ができるとか、ちゃんと吹けるとかではなく、楽器の振動自体が気持ちいい。
なんでかな、と思いながら講座がはじまった。

ロンドン大学の東洋アフリカ学院(SOAS)のサマースクールに遠藤先生が講師として招かれた時のお話とともに、尺八の歴史についてのお話もうかがえた。

そこではじめて、尺八には竹の内側に漆を塗っていないものがあり、それは虚無僧の修行のための道具(法器)だったということを知った。これが普化(ふけ)尺八。
しかし、明治になって普化宗が廃止され、絶滅を逃れるために、法器から楽器への転換をはかり、管の内側に漆(地)を塗って滑らかに整形した地塗り尺八が主流となった。

私がさきほど吹いてビビビとなったのは、つまり、地を塗っていない、古いカタチの尺八だったのだ。

遠藤先生は、地塗りの民謡尺八も吹かれるし、地無しの古典尺八も吹かれる。
同じ曲を、両方の尺八で吹いて聞かせてくださった。

耳で聞くと、どちらもいいし、どちらも好きだ。
でも、地無し尺八に自分で息を吹き込んでみたあの感触がなんとも忘れがたい。

講座の後、さっそく演奏先生にご挨拶すると、地無し尺八を作ってあげますよと言ってくださった。
連絡先を教えていただいた。

あれから二日。
今、私は少しアタマを冷やしているところ。
本曲などの古典を一から勉強する覚悟は無いのです。その時間が作れるかどうか、それも自信がない。
でも、地無し尺八のあの感触が忘れがたく、どうしても吹いてみたいという思いは、どうやら薄れそうにもないのです。

法竹(ほっちく) 奥田敦也


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ため息の午後

若い頃は、尺八や横笛などの音はオジンくさく聞こえたもの
ですが、年を重ねるにつれ和楽器の音が大好きになってしまい
ました(笑)。
by ため息の午後 (2012-02-06 20:34) 

お水番

ため息の午後さん、私は子どものころから和楽器の音は大好きでしたが、周囲にやっている人もいなかったし、親が転勤族だったので、地域のお祭りは部外者でしたし、お祭りの和太鼓がたたいてみたかったけれど、女の子は触らせてもらえなかったし、和楽器というのはとても遠い存在でした。 いまでも、日本の民謡などは、自分の根っこにある音楽というよりは、一種のワ-ルドミュージックのように思います。
by お水番 (2012-02-06 22:34) 

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